「聖なる谷」のデザート
抜けるほど青く澄みきった空
南米のアマゾン川やオリノコ川上流は「カカオ」の植物学的なルーツともいえる地域。
研究者としてぜひ一度この地域に行ってみたいと願いながら、片道24時間以上の長旅と地域的な情勢不安からどうしても実行することができずにいました。
今回、縁あって「行きましょう!」と誘っていただき本当に幸運でした。
ペルーといえば、インカ文明とマチュピチュくらいしかイメージのない国でしたが、いやはや全く驚きました。
ペルーがこんなに魅力溢れる国だったとは!
上の写真は、標高2800mの「聖なる谷」のレストランWayraで食べたデザート。
中央にある赤いフルーツがサボテン、その左にあるのがホオズキ。
下の写真に写っているシロップがけのドーナツは、私が今まで食べた同種のものの中で美味しさナンバーワンかも。
レストランにはこんな個性的なオブジェも
とにかく何を食べても美味しい。ペルーは山あり海あり、本当に豊かな食材に恵まれた国だと実感しました。
インカ帝国の天空都市マチュピチュ(標高2000m)
天空都市「マチュピチュ Machu Picchu」は、インカ帝国の首都クスコ(標高3326m)から鉄道で約2時間、さらに急勾配のつづら折りの山道をバスで30分登ったところにあります。
車窓からは、インカ道を3泊4日かけてトレッキングしながら登る人たちの姿も見えました。途中4300mの峠を超えて歩くそうで、この空気の薄い中を本当に凄い!
インカの古い石垣(左) スペインが造った石垣(右)
「インカ文明」は文字を残しませんでしたが、高度な知識に基づく造形物を残しました。
残念なことに、スペインに征服され多くの建造物が破壊されてしまいましたが、スペインが征服後に造った建造物が度重なるペルー地震でガタガタになっても、それより古いインカの建造物は堅牢で未だに寸分の狂いもありません。
たとえば上の左の写真、これはクスコにある有名な「十二角の石」が組み込まれた「インカの石垣」です。
そして、右の写真はその向かいにあるスペインの石垣。
1本の細い通路を挟んで向かい合う2種類の石垣、これを比較すると、いかにインカ文明の技術が優れていたかが分かりますね。
インカ文明の「十二角の石」
この「十二角の石」は、不規則な12の角を持つ巨大な石が古い石垣に組み込まれているのですが、そのひとつひとつの辺を見るとカミソリの刃も通さないほど精密な造りになっています。
この石に直接触れることは禁止されていますが、石に手をかざすと「太陽のパワー」が得られると言い伝えられています。
驚くほど精巧な建造物、まるで上空から設計したような造形物、太陽や月を利用した天文学的な設計など、インカ文明は未だに「現代科学でも解けない謎」に包まれています。
本当に、見れば見るほど「新たな謎」が湧き上がってくる魅力的な国ペルーです。
(写真撮影 2014年6月)
マチュピチュ(Machu Picchu)& 聖なる谷のレストランWayra
十二角の石